戦争集結から60年が過ぎました。日本が占領していた台湾では、70歳以上の
お年寄りは今でも日本語を話すことができます。子供の頃に使っていた言葉 というものは年月を経ても忘れることは無いそうです。私がいま泊まっている アパートの大家さんも、そんな世代のおじいちゃんです。 彼は非常に日本の地理や歴史、文学、風俗に詳しくて、何度も日本旅行へと 行っているそうです。温泉地を挙げだせば数限りないですし、大阪を拠点に 九州・四国と西日本を周遊したり、東京湾で屋形船に乗ったりと、そこらの 日本人よりも遥かに日本旅行をしています。 日本語にも、とても興味を持っていて 「日本語は省略語が多いです。エアコン・リモコン・生コン・パソコン。 でも、全部“コン”の意味が違います」 とかすごいことを指摘したかと思うと、 ・“桟橋”と“岸壁”の違い ・“浜辺”と“波打ち際”の違い ・“祭”と“イベント”の違い など、ニュアンスに踏み込んだ言葉の使い分けを聞いてきたりします。 「ひと風呂あびて、それからご飯だ。なぜならばその方がご飯がおいしいから」 なんて言葉まで外国人の口から聞くとは思いもよりませんでした。 そんな彼に、「調べて欲しい」と宿題をもらいました。それは… 「網走や知床の辺りから砕氷船に乗りたいが、何日くらいのツアーになるのか。 また、適切な季節はいつか。アワビ・ウニ・ホタテ・カニの旬はいつか。」 おいおい、どんだけ日本マニアでアグレッシブなおじいちゃんなんだよ。 |
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