ローさんのマブダチで、滞在中に色々とお世話になっている王さんから
電話がかかってきました。 「あのね、明日、台東の温泉に行くから、 高雄駅の改札に8時50分に集合。わかった?」 『はい、わかりました!』 唐突な展開には、迷わず飛び込むに限ります。 「寝袋と水着、持ってきてね」 王さんが元々予定していた旅行に連れて行ってもらえるようです。台湾の ホテルは「1部屋いくら」なので、人数が増えても予算は大して変わりません。 ただしベッドは無いので、寝袋で床で寝るなら来ていいよ、ということです。 そんなわけで、おじいちゃん2人・おばあちゃん4人と共に、電車に揺られる こと2時間。知本温泉にあるリゾートホテル『東台温泉飯店』へと到着しました。 ▽物件紹介:東台温泉飯店 http://www.i-yan.com/travel/vol11/bukken_taito.html ホテルの周りには何も無く、何も出かける必要も無く、おいしいご飯を食べて 好きなように時を過ごします。 適度に羽虫の浮いたプールで泳ぎ、熱い硫黄泉に肩まで浸かり、プールサイドで 甘い薬草茶を飲みながら温泉たまごを食べました。見上げればヤシの木だけが 空ににょきにょきと伸びています。先の台風で葉はほとんど吹き飛ばされていました。 『……あれ~? 俺ってさあ……何でこうしてるんだっけ?』 馬鹿ンスの真っ只中、あまりの現実感の無さに自分を見失いました。 満ち足りた環境下で、思考回路はどんどんのれんに腕押しになっていきます。 “日頃の喧騒”を忘れていくこの感覚は、楽な方へと流されていきながらも、 その喪失感のために『元に戻れなくなったらヤバい』という焦燥感が募ります。 そんなジレンマを抱えつつ数日間を過ごすと、帰り道には、 「すっかり怠けてしまった!帰ったらまずアレをして、次にこーしてあーして」 なんて後悔交じりの気持ちになっていました。 しかし、その時ふと気付きました。結果として心身共にリフレッシュされ、 とてもやる気が満ち満ちていることに。あー、そういうことか。まんまとし てやられた感じがします。生活に緩急をつけることの意味を再認識しつつ、 徹底した“緩”の時間を提供するリゾートホテルってすごいと思いました。 |
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