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ボイレコスペシャル:モンカイでぼろ儲けの3人組の手口
国境に近いモンカイの街のまんなかに、昼夜を問わず多くの人が出入りしている
常設市場があります。そこには、乾物や生活用品、アイスや焼きたてソーセージ、
中国産と思われる熊の手や蛇が漬け込まれた酒、貴金属類、スパイスに豆類にお
菓子、本、服、などなどなんでもあります。

 ▽その喧騒を聞きながらお楽しみ下さい
 http://www.i-yan.com/travel/vol16/ichiba.mp3

 ▽昼間、遠めから見た常設市場
 http://www.i-yan.com/travel/vol16/ichiba_hiru.html
 ▽夜の市場の様子と商品の数々
 http://www.i-yan.com/travel/vol16/ichiba_yoru.html

珍しいものでは、ココナッツから作られた醤油のようなものを見つけました。
気になって味見をさせてもらいました。黒くどろっとしていて塩気は無く、味は
とても複雑です。黒ビールを濃縮したような癖のある風味でした。

 ▽ココナッツ醤
 http://www.i-yan.com/travel/vol16/coco.html


端っこのほうには、ルーレットや射的などのギャンブルチックな屋台が繁盛して
います。その中でも異様な熱気に包まれている屋台がありました。仕切っている
のは怪しい3人の男。1人は10000ドンの束で口元を隠しながらマイクでしゃべり
続けます。かなりエコーが響いており独特の雰囲気があります。
 (※音声ファイルの“1:30”あたりから聞こえます)

他の2人の男はそれぞれバケツを持ち、お金を受け取りながらバケツにぎっしり
詰められた木の棒を客に引かせています。

 ▽人で溢れるギャンブル屋台
 http://www.i-yan.com/travel/vol16/yatai.html

棒には何本も赤い線が刻まれており、客はそれを一生懸命数えています。どうや
らこのゲームは棒を何本か引いて、赤い線の合計数で当たりハズレが決まるゲー
ムのようです。3本引くなら3000ドン、4本引くなら5000ドン。ちなみに屋台で
食べるご飯は10000ドンくらいです。

景品のラインナップは『50000ドン相当の鍋!』『150000ドン相当のアイロン!』
『200000ドン相当の炊飯器!』などなど。金額が入っているあたり、かなりチャ
レンジ魂を煽られます。一番の目玉商品『30万ドン相当の鍋セット』は、合計が
『46』になった時だけもらえます。見ている間にもあるお父さんが『45』を叩き
出しており、司会の男も「45!?惜しいですねー」とコメントをしていました。
お父さんは諦めきれず、何度も数えなおして確認していました。

 ▽景品と当たり番号
 http://www.i-yan.com/travel/vol16/keihin.html



次々と挑戦者は現れますが、当たりそうで当たらない状況が続きます。どういう 仕掛けになっているののでしょうか。まず景品の当たり番号を見てみると
 5 7 8 10 11 13 14 16 17 19 20 22 … 
となっており、3の倍数だけが抜けています。次に客の引いた棒を覗き見すると、
見た限りでは棒に刻まれた線の数は全て3の倍数でした。具体的には
 3 6 9 12 15
の5通りの数の線が刻まれた棒しかありません。これらの3の倍数はどんな組み
合わせで足し合わせても、当然ながら3の倍数にしかなりません。


しかし悲しいかな、「運試しに」というノリで、また「みてろ、一発あててみせ
る」と意気込んで、次から次へと参加者は現れます。人が人を呼び3人組みはか
なりぼろ儲けしているようでした。こういう商売が成り立ってしまうんだなあ…





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