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ダム湖の中の飛び込み台
岸から湖を見ると、遠くにかすむ島がいくつか見えます。日差しは強く、さほ
ど暑くは無く、特に予定も無い日でした。朝食を摂っていると、ハンモックで
昼寝をしていたレイがやってきました。

小さなボートでのツアーを本業にしているレイは、村のガイドや宿の紹介を無
料でやりつつ、ボートでの移動や観光を選択肢に絡めてくるしっかり者です。
レイのおすすめは、いくつかの島や村をまわって、最後にカジノに寄って帰っ
てくる45ドルのコースでした。そりゃ高すぎだろ、10ドルくらいで何かない?
とか言いながら、いつの間にか話は「今日ボートでどこへ行くのか?」を決め
る流れになっていました。やっぱりレイはしっかり者です。

近くに飛び込み台があるらしいので、そこで3時間くらい泳ぎたい、と伝える
と、レイはすぐにボートを準備し始めました。

 ▽レイのボートで出航
 http://www.i-yan.com/travel/vol18/rei.html


約20分ほど水を切って走ると、白い円柱状の建造物へと到着しました。直径12m
くらいの丸い床が二層になっており、2箇所にらせん状の階段がついています。
「じゃあ3時間後に」とレイが帰ると、見渡す限りの水と照りつく太陽の下に
たった1人という贅沢な環境が手に入りました。

 ▽白い飛び込み台
 http://www.i-yan.com/travel/vol18/tobikomidai1.html


らせん状の階段の柵は取り外されており、好きな高さから湖へと飛び込むこと
ができます。落っこちる感覚というのは独特で、イコール楽しいことではあり
ません。ちょっと怖くて、でも非日常の感覚なので興味があって、その感覚が
自分にとってどれだけ楽しいかも知りたくて…という、あくまでも好きな人だ
けが楽しめばいい領域だと感じます。

その感覚は先人達も同じようで、階段へ向かう壁には青いスプレーでメッセー
ジが書かれていました。

 ▽“More Dangerous. More Beautiful!”
 http://www.i-yan.com/travel/vol18/tobikomidai2.html


鼻に何度か水流の洗礼をうけつつも、透き通る淡水へと突入するのは楽しく、
3時間という時はすんなりと過ぎ去ってしまいました。


Vol.018 2005/09/12



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