旅の最中のよい香りindex


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┃   旅の最中のよい香り Vol.010
│     2005/07/19 http://www.i-yan.com/
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 ○私は今ここにいます : 台湾 高雄縣 高雄市のとあるアパート

ニイハオ、いいやんです。ご飯は食べましたか?

台湾は昨日、台風5号が直撃して大変な暴風雨が吹き荒れていました。
街路樹は折れるわ、看板は落ちるわ、トタン板は舞っているわ、見た限りでも
かなりの被害があったことがわかります。

その前日の早朝に台湾の南東に位置する高雄港に着いた私は、うまい具合に
学生向けのアパートに1泊200元(約700円)で泊まらせてもらうことができ
ました。相場の半額くらいです。幸運でした。

──今号のもくじ──

  ■沖縄発:沈没船を探しに行こう
  ◆連載:今週のボイレコ
  ■台湾発:台湾に住む日本通のおじいちゃん
  ◆連載:こどもえま

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□沈没船を探しに行こう

「中央病院の近くのカンガルーの看板を左に曲がって、軍の敷地の右の
 細い道を抜けると……海に出るんだって。そこに沈没船があるらしい」

ま、まじかー!
そんな情報を入手しました。幼い頃の冒険心が呼び覚まされる気持ちです。
『最後の仕事だ、頼むぜ相棒』と、自転車で那覇市から浦添市へと向かいました。

示された場所には、小さな砂浜と防波堤があり、車が何台か停まっています。
砂浜の先には浅瀬がずっとずっと続いていて、遥か彼方に確かにありました、
船のシルエットが…!

 ▽遠くに見えるあの船へ
 http://www.i-yan.com/travel/vol10/fune.html


透き通った水がゆったりと流れる浅瀬を、ざぶざぶと歩きます。深さはくるぶし
程度で、若草色の海草の新芽がそこらじゅうに元気に芽吹き、水面の揺らぎが
落とす光の網目が一面に流れています。そんな光景に目を奪われると、しばし
呆然としてしまいます。

 ▽光る砂地と水面
 http://www.i-yan.com/travel/vol10/suimen.html


歩くこと2,3キロ…ついに、船の間近まで来ることができました。
岩礁に乗り上げたままのかたちで錆び付いている大きな鉄の塊。マストからは
ロープが垂れ下がり、船首には旗がたなびいていました。

 ▽沈没船
 http://www.i-yan.com/travel/vol10/fune2.html


確かに沈没船(正確には座礁船)はありました。それはきれいな海に囲まれ、
これからゆっくりと時間をかけて朽ちていこうとしていました。こんな大きな
人工物ですら自然へと返っていきます。船の持ち主や、座礁に至る経緯などは
想像の範疇に残しておきたいと思いました。


<おまけ>

ここらへんの浅瀬は、近所の犬のお散歩コースでもありました。

 ▽海のさんぽ
 http://www.i-yan.com/travel/vol10/sanpo.html


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◇今週のボイレコ

沖縄で「流し」のギターをやっている鈴木左千夫というミュージシャンに
遭遇しました。長髪にヒゲを生やし、着ている服は侍のようです。自ら客を
求めて夜の街を歩き、居酒屋でもキャバクラでもホストクラブでも、知ら
ないドアを次々と開けては歌を歌って暮らしています。
「僕はストリートでは歌いません」
と公言する、いわば流しのプロフェッショナルです。

そんな鈴木左千夫さんと、三線弾きの半場吉朗さんのユニット「三四郎」
による『沖縄移住計画』をお聴き下さい。

 ▽「三四郎」
 http://www.i-yan.com/travel/vol10/sanshiro.html


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□台湾に住む日本通のおじいちゃん

戦争集結から60年が過ぎました。日本が占領していた台湾では、70歳以上の
お年寄りは今でも日本語を話すことができます。子供の頃に使っていた言葉
というものは年月を経ても忘れることは無いそうです。私がいま泊まっている
アパートの大家さんも、そんな世代のおじいちゃんです。

彼は非常に日本の地理や歴史、文学、風俗に詳しくて、何度も日本旅行へと
行っているそうです。温泉地を挙げだせば数限りないですし、大阪を拠点に
九州・四国と西日本を周遊したり、東京湾で屋形船に乗ったりと、そこらの
日本人よりも遥かに日本旅行をしています。


日本語にも、とても興味を持っていて

「日本語は省略語が多いです。エアコン・リモコン・生コン・パソコン。
 でも、全部“コン”の意味が違います」

とかすごいことを指摘したかと思うと、

 ・“桟橋”と“岸壁”の違い
 ・“浜辺”と“波打ち際”の違い
 ・“祭”と“イベント”の違い

など、ニュアンスに踏み込んだ言葉の使い分けを聞いてきたりします。

「ひと風呂あびて、それからご飯だ。なぜならばその方がご飯がおいしいから」

なんて言葉まで外国人の口から聞くとは思いもよりませんでした。


そんな彼に、「調べて欲しい」と宿題をもらいました。それは…

「網走や知床の辺りから砕氷船に乗りたいが、何日くらいのツアーになるのか。
 また、適切な季節はいつか。アワビ・ウニ・ホタテ・カニの旬はいつか。」

おいおい、どんだけ日本マニアでアグレッシブなおじいちゃんなんだよ。


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◇今週のこどもえま

 ▽こどもえま
 http://www.i-yan.com/travel/vol10/kodomo050719.html

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※お詫びと訂正

先週号の「こどもたんざく」のリンクに誤りがありました。
改めて見るほどのモンでもありませんが、せっかくなので是非どうぞ。

 ▽こどもたんざく
 http://www.i-yan.com/travel/vol9/kodomo050713.html


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※ジャンクフードから伝統料理、怪しい缶詰や調味料に至るまで、
 世界各国の食べ物の情報を募集しています。大概のものは口に入れて
 レポートいたします。  宛て先はこちらまで→ myugo60@hotmail.com

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│      発行者:いいやん

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