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┃ 旅の最中のよい香り Vol.015
│ 2005/08/22 http://www.i-yan.com/
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○私は今ここにいます : ベトナム 中国との国境の町 モンカイ
シン・チャオ! いいやんです。
ずっと誰かに言いたくてもやもやしていた言葉…。
香港で地下鉄の1日乗車券を使い、まだ使える時間が余っていたので、切符
を買おうとしていた旅行者に
「ウイズ・フリー・チャージ!」
つって渡してやりました。あーすっきりした。
そんな香港から大陸へと入り広東省の広州へ、そして夜行列車で13時間かけ
て広西省の南寧(ナンニン)へ、そこからバスに乗って国境町の東興(ドン
シン)へと移動し、国境を越えてベトナムへと入国いたしました。
──今号のもくじ──
■物件紹介:中国 南寧の安めのシングルルーム
◆連載:今週のボイレコ
■越境:東興〜モンカイ(中国出国・ベトナム入国)
◆連載:こどもえま
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□中国 南寧の安めのシングルルーム
南寧(ナンニン)の駅前の広場からは「住宿60元」などの看板がいくつか
見えます。でも駅から離れればもう少し安いところがあるだろうと踏んで、
大きめの交差点を2つほど越え、メインストリートから1本裏通りへと入っ
たあたりで安宿を見つけました。
中国の宿はたいていフロアごとに鍵開け係がいて、客は自分の部屋の鍵を持
つことができません。代わりに部屋番号を書いたカードをもらえるので、そ
れを見せて鍵を開けてもらいます。
鍵開け係はフロアの入り口のカウンターに交代制で24時間待機しています。
清掃やポットへの給湯などの仕事も兼ねているようですが、基本的には居る
のが仕事です。あんまり効率的とは言えないけれど、鍵の偽造防止とか諸々
の意味合いがあるのだと思います。ただ、毎度毎度鍵を開けてもらうのは
「わざわざスマンね」って気持ちになります。
▽物件紹介:康立商貿服務中心招待所
http://www.i-yan.com/travel/vol15/bukken_nannin.html
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◇今週のボイレコ
中国の広州駅から地下鉄で40分。黄沙という駅で降りると、目の前には高速
道路と二層になった大きな道路その名も「黄沙大道」が現れます。横断歩道
は無く、反対側へ渡るために歩行者用の地下道が通っています。その地下道
に一人の笛吹きがいました。
その演奏を聞いて、遠くまで続く険しい山々を鳥の視点から眺めている情景
が浮かびました。笛の音は地下道に良く響き渡り、出口の階段を上りきるま
で心地良く耳へと入ってきました。
▽地下道の笛吹き
http://www.i-yan.com/travel/vol15/fuehuki.html
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□東興〜モンカイ(中国出国・ベトナム入国)
中国の国境町の東興(ドンシン)にあるバスターミナルから、おっちゃんの
漕ぐ座席つきの自転車に乗ること10分少々。ベトナムとの国境近辺へ到着し
ました。
そこには建物が二つあり、それぞれのゲートの上に「Enter」と「Exit」と
書いてあります。ええと…どっちだ??単に「入り口」「出口」という意味
なら「Enter」へ入るべきだし、「中国への入り口」「中国からの出口」と
いう意味なら「Exit」へ入るべきです。周りに人はおらず、建物の中の係員
がじろじろ見てます。怖わっ。
意を決して「Exit」に入りました。…ほら、この一文ですら違和感があります。
この選択は正解だったようで、カウンターの前まで行くと無言で出国カード
を渡されました。中国の出入国は常に無言です。係員はパスポートをじっく
りと見て、たまにこちらの顔をちらっと見て、端末を叩いて照会をして、出
国の判を押してパスポートを返してきました。
妙な緊張感の漂う建物を抜けると、視界が一気に開けました。左右の眼下に
は国境の川が広がり、目の前にはまっすぐ長い石橋がつづきます。その先に
ベトナムへの入り口となる建物が見えました。様々な発声記号付きのアルファ
ベットが目に新鮮です。
▽国境線上から見るベトナム
http://www.i-yan.com/travel/vol15/border_vietnam.html
振り返ると「中 華 人 民 共 和 国」というでかい文字の上に旗がたなびい
ていました。さきほどの緊張感を思い出し、ちょっとドキドキしながらシャッ
ターを切りました。
▽国境線上から見る中国
http://www.i-yan.com/travel/vol15/border_china.html
◇◇◇
さあ、気分を入れ替えてベトナムへの入国手続きです。係員の服装が違うの
を見て、ここからは中国から見ても異文化なんだと思い出しました。係員は
こちらを見るなり「ヒッピー?」と言いニヤリと笑いました。気さくです。
パスポートを見せ、受け取ったA4サイズの書類に色々と記入していきます。
“○○グラム以上の純金を所持しているか?”
“以下の税金のかかる品を持っているか?”
“乳児が同行しているか?”
などの英文の設問を、ひとつずつ和訳して解釈して回答します。途中から暇
な係員が隣について、「ノー」「ノー」と答えを教えてくれました。
全部「No」を回答すれば問題は無いようでした。
入国のスタンプをもらった後は手荷物検査です。ここの係員も、もーホント
暇を持て余してて、「袋の中身をひとつひとつこの台の上に出して下さい」
と。おいー、まずこの横にあるX線の機械を使ってくれよ。
係員は所持品のひとつひとつを手にとって観察していきます。ティッシュペ
ーパーや本や洗面用具には目もくれず、見慣れないものや電化製品を手に取
り質問をしてきます。特に係員の興味をひいたのがボイスレコーダーでした。
録音・再生をしてみせると「これはいくらくらいするんだ?」と聞いてきて、
最後には「これをくれないか?」と言ってきました。ノーノー。ありえなーい。
なんか中国からの出国とは別の意味で疲れつつ、やっとのことで建物から出
ると、バイクタクシーがわっと寄ってきました。無理無理ムリ。その場でく
るりとUターンして建物の壁にもたれて座り込みました。しばらくそこで休
憩しつつ、ベトナムって国の人々は意外とやり手かも知れない…なんてこと
を考えていました。
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◇今週のこどもえま
▽こどもえま
http://www.i-yan.com/travel/vol15/kodomo050822.html
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