旅の最中のよい香りindex

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┃　　　旅の最中のよい香り　Vol.023
│　　　　　2005/10/17 http://www.i-yan.com/
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　○私は今ここにいます　：　タイ　チェンコーン

サバイディーマイカップ？　いいやんです。
明日チェンコーンを発つ予定です。スーシーホームに滞在すること２週間。
覚えた付け焼き刃のタイ語は、この先どこまで通用することでしょう…。

──今号のもくじ──

　　■スーシーホームのある日の出来事
　　◆連載：今週のボイレコ
　　■タイ・チェンコーンの飲みもの専門店
　　◆連載：What's you mean ?
　　◆サイト更新情報

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□スーシーホームのある日の出来事

スーシーママ（72歳・美人）との共同生活は親子とは違う、ホームステイとも
違う、同棲生活とはもっと違うものです。でも一つ屋根の下、同じ釜のもち米
を食って暮らしています。英語がギリギリ通じるスーシーさんの語学力と、私
の持っているタイ語辞典の両方を駆使して、互いに色々な話を伝え合うことが
出来ています。

スーシーさんはよく、先日まで宿に泊まっていたヤコブの話をしてくれます。
ラオスで文無しだったヤコブが、200キロの道のりを歩いてタイに辿り着いた
こと。ゲッソリ痩せこけてスーシーさんと巡り会ったこと。両親に連絡してお
金を送ってもらったこと。酒に酔ってそのお金を騙し取られたこと…。

しかし言葉の壁は、話が込み入るほど険しく立ち塞がります。「なんでヤコブ
はラオスで一文無しだったの？」「文無しのままタイへ向かった理由は？」
といった気になる質問がどうしても伝わらなかったりします。

一方が伝えようと頑張りもう一方が汲み取ろうと頑張り、最終的に意図が通じ
ずに諦めてしまうと、話がブツ切れになってしまいます。そんな事が度々あり、
伝わらない思いにもどかしさと、時にイライラが募っていました。

そしてある日の夕方…。

　「ユーゴ、昨日の深夜、電気がついてたわよ」
　「あ、ルーン（忘れた）」
　「電気は安くないのよ、いつも深夜までコンピューターをいじって。
　　今日からは９時になったら電気を消して寝なさい」
　「ノー。夜は日記とか書いたりするから」
　「じゃあ宿泊費は60バーツにするわ」
　「何で！？今の50バーツに水とか電気は含まれているでしょ？」
　「含まれてません。50バーツは寝床だけです」
　「………はぁ、ヤークパイバンブー（バンブーゲストハウス行きたいな〜）」
　「どうぞ。いつ行くの？今日？明日？バンブーは100バーツよ」

正に売り言葉に買い言葉。唐突に、スーシーさんとの初めての喧嘩が始まって
しまいました。そして結果はというと惨敗。「冗談よ、ノープロブレム」と全て
を覆すフェイントを交えたスーシーさんの話術にあっさり崩されてしまいました。

しかもその台詞は「メイクアジョーク、メイクアジョーク」。“冗談を言う”
という慣用句をそのまま「冗談よ、冗談よ」という意図で使っています。言い
争いの最中に突然ニカッと笑い「冗談言えよ、冗談言えよ」なんて言われたら
そりゃキョトンとしていまいます。そんな絶妙なレベルの英語力もスーシーさ
んの実力のうちと言えます。

その後スーシーさんとは和解をし、握手と日本式に指きりげんまんをしました。
縁側に出てすっかり暗くなった空を見上げると満月が。満月の夜は人の闘争心
が掻き立てられるとか、そんな統計があったっけなあ。

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○参考

　▽物件紹介：BAMBOO RIVERSIDE G.H.
　http://www.i-yan.com/travel/vol21/bukken_chiangkhong.html
　▽物件紹介：スーシーホーム
　http://www.i-yan.com/travel/vol22/bukken_chiangkhong_susie.html

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◇今週のボイレコ

スーシーさんは歌うたいとしての一面も持っています。若い頃の活動について
は定かではありませんが、今でも地元の冠婚葬祭で歌う機会があるそうです。

「私が歌うとパッタイ（炒め麺）を作ってる最中の料理人も飛んでくるのよ」

　▽スーシーさんの歌
　http://www.i-yan.com/travel/vol23/susie_song.html

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□タイ・チェンコーンの飲みもの専門店

台湾に滞在していた時、飲みもの専門店のメニューの多様さ驚かされました。
お茶やミルクや果汁やシロップ漬けを組み合わせ、シェイカーで一気に冷やし
ながらよく混ぜるパフォーマンスが印象的でした。人気の商品は黒タピオカ入
りのアイスミルクティーだそうです。日本でもかつて短いブームが到来した、
太いストローでタピオカごと飲むやつです。

ここタイにもそれに似た飲みもの専門店が存在します。しかしその店構えは独
特で、知らない人が見たら何をどうしてくれる店なのか見当が付かなそうです。

　▽飲みもの専門店の店構え
　http://www.i-yan.com/travel/vol23/drink1.html

店先にずらりと並べられた色とりどりの粉は、フルーツやナッツのフレーバー
がします。駄菓子にありそうな香りです。他にはインスタントコーヒー、ミロ、
カプチーノの素、メロンシロップなどが並びます。

客が香りの粉をひとつ選ぶと、店員さんはそれをミルク・シロップ・氷と共に
シェイカーに入れ、よーくシェイクしてくれます。日本の喫茶店でアイスコー
ヒーを頼んでもこんな念入りな冷やし方はしてくれないでしょう。

最後に黒タピオカが登場しました。カップの底に黒タピオカを入れ、そこにシェ
イカーの中身を空ければ出来上がりです。１杯10バーツ（30円）。

　▽ココナッツミルク味ドリンク　黒タピオカ入り（動画あり）
　http://www.i-yan.com/travel/vol23/drink2.html

台湾と違い、タイの飲みもの専門店は屋台や市場などの電気を使えない店舗を
土俵としています。そのため、炎天下でも変質しない食材を充実させて風味に
バリエーションを持たせ、氷や乳製品などの容量は最小限にしてクーラーボッ
クスに入れられています。黒タピオカはというと…これはザルに入れて水を切っ
ておけば常温でも問題は無いようです。

台湾とタイ、どちらが本家なのかはわかりませんが、それぞれが土地の環境に
適応した営業形態をとっているのは、まるで生き物の進化の枝分かれようです。

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◇今週のWhat's you mean ?

　▽What's you mean ?
　http://www.i-yan.com/travel/vol23/what051017.html

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◇サイト更新情報

『メルマガ記事まとめ』を更新しました。

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　http://www.i-yan.com/

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