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┃ 旅の最中のよい香り Vol.003
│ 2005/05/30 http://www.i-yan.com/
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○私は今ここにいます : 大阪府 天王寺市
おはよーさん。わたし、いいやんいいますねん。
おかげさんでボチボチやらしてもーてます。
前回配信をした掛川から、ひたすら西へ西へ。
静岡県を抜け、愛知県・三重県。伊勢湾をフェリーで渡り、
滋賀県・京都府と歩を進め、ついに大阪府まで辿り着きました。
■街角の川柳
◆今週の鼻歌ヒットチャート
■関西の下町のおっちゃん
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□街角の川柳
自転車のスピードは、街中のいろいろなものを見ながら進むのにちょうどいい。
街角では、注意を即す標語や地域住民の主張を見つけることがよくあります。
ある日、こんな川柳を見つけました。
http://www.i-yan.com/travel/mag/tarinu.html
「まだたりぬ 思う心が 若さのひけつ」
中の句まで読んで、スピードの出しすぎを注意する類の川柳かと思った
ところに、とんでもないオチが待っていました。不意を付かれて笑いを
堪えられません。ぶははは、何言っちゃってんのこの人。
しかし笑って済ますのでは無く、この意図を汲まなくてはならんでしょう。
この川柳を見つけた静岡県の新居町は、生涯学習を推進している町で、
『いつまでも学習意欲を絶やさぬように』という意図があるようです。
書き手にとって当たり前なことは、思わず省略してしまいがちですが、
読み手はそんなこと知らずに読み始めるため、意図が全く伝わらない。
…ということはよくあります。この川柳はその典型的な例です。
そのまま読んだ時と、『生涯学習』をテーマと認識して読んだ時とで、
読み手に伝わるものには、ものすごく差があります。
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◇今週の鼻歌ヒットチャート
今週から始まった新コーナー『鼻歌ヒットチャート』。
気付いたら歌っていたこんな歌、そのベスト3を発表します。
1位 ルート2(奥田民生)
2位 箱根八里(唱歌)
3位 ソドシラソ(syrup16g)
いきなりの1位に輝いたのは奥田民生の「ルート2」。
バイパスにぶつかるたびに『♪バイパスを抜けて西へゆけ〜』と歌い始めます。
バイパスを自転車で通るのは本当に危険なので、迂回していきますが。
普段は、『♪頼むぜ俺の相棒』と自分の自転車を励ましつつ進みます。
2位は「箱根八里」。箱根峠を越える際に延々と口ずさみ、深層心理にまで
染み込んでしまったトラウマソングです。通り過ぎた後も峠越えの度に箱根病を
発症していたため、上位にランクインしました。根深いです。
3位はここ2年くらい聞いているシロップ16グラムのナンバーがランクイン。
この歌はかなり退廃的な歌詞で、旅路にはかなり場違いですが、疲れが見えて
きた時にヤケになって歌うことが多いです。
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□関西の下町のおっちゃん
通天閣の近くに『じゃんじゃん横丁』という商店街があり、そこは古くからの
下町の風情が色濃く残るところです。串揚げや土手焼きを出す店が建ち並び、
朝から立ち飲みのおやじが溢れています。
そんな横丁のはずれの国道沿いで10個200円のたこ焼きを食べていると
「兄ぃーちゃん、食ってるトコこんなん見せてごめんな〜」
と声がしました。見ると、おっちゃんが路上でジーパンを履き替えています。
うぉ〜いっ! わざわざ声かけなきゃ気付かないっつーの!
おっちゃんはどんどん話しかけてきました。この辺でパチンコを打ったり露天商
に絡んだりして暮らしているようです。実際の年よりも見た目は若く、40代程に見えます。
この地域のダークサイドにも詳しいようで
「兄ぃちゃん、あんまその辺にいる奴らと口きいたらあかんで」
と、説得力があるよな無いよな事を言ってきます。
自分が旅の途中であることと、九州まで行くことを伝えると
「九州までか!そんだけの気持ちあったら何でもできるわ。
やっぱり人間、マジメに働いて一花咲かせなあかん。大丈夫、俺が面倒見たる」
いやいやいや、だから旅の途中だってば。
「えらい!できんことはできん、とちゃんと言う奴が俺は好きゃねん。
…お前、今日付き合え。飲み連れてったる」
すげーーーーーー何だこの展開!!
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