スローボートツアーの模様
△アカバ港から出港しようとするスローボート。
そのままプカプカと2時間、やっとほんとに出発する。
△ボートの甲板には座席と屋根がある。冷たい風は抜け放題。
安くもない運賃なのに、客室は用意されていないらしい。
△時刻はもうすぐ深夜0時。皆なんとかスペースを見つけて体力を温存する。
△「これからパスポートを返却する。名前を呼ばれたら取りにくるように。ムハンマド」
「アイワ!(はいよ!)」
「次、ムハンマド」
「アイワ!」
ムハンマドさんだらけなのに名前で識別できるアラブの不思議。
△船内の通路。寒さをしのげるだけこちらがましか。
△私は思わず“カフェテリア”という言葉の本当の意味を辞書で調べた。
△早朝4時、エジプトがすぐ近くに迫ってきた。
早く降りたい客たちが甲板に殺到する。なにやってるだよおまいら…。
△とは言え、アラブ人たちは気の良いやつらだ。
「どこから来たんだ?」「兄弟はいるか?」「父親の名前は?」
本気で知りたがる彼らの職務質問につきあうと寝かせてもらえない。
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