神奈川県小田原市
『うな重 200g』
松琴楼 1680円
中骨揚げ


 かじるとすぐに、血生臭いほどの強烈な風味がする。塩味も負けじとしっかり付いている。 うなぎの血には劇物が含まれるというが、やはり相当クセのある魚なのだろう。 パリンポリンと前歯で刻み、奥歯でボリボリメリメリと噛み砕く。なんか癖になる。
うな重と吸い物

 空調に気を遣っているのだろうか、吸い物は湯気が後から後からもわもわと沸いている。 濃厚な魚系の味で、臭みは全く無い。 肝はくにゃくにゃとした触感。とてもライトな食べ応えで、 飲み込んだ後にホワンと香る風味で、自分が肝を食べた事を思い出す。

 うなぎ!
 見た目はかなり白っぽく、キレイな焦げ目がついている。 表面へ箸を突き立てると、薄い膜がペリリと破れて真っ白な身があらわになる。 身は、房が幾重にも連なったような立体的な構造になっている。 高級なうなぎはこうなってたのか…。

 口に運ぶと、とろけて消えた。甘くていい香りがほわんと残る。 予想していたタレの香りでは無く、南国のフルーツを鼻にくっつけたような、 みずみずしさを持った甘~い香りだった。


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