モンカイ
  中国の東興(ドンシン)との国境の町モンカイ。

  町の真ん中に大規模な常設市場があり、本や食器などの生活用品、調味料類や菓子類、 中国からの輸入品、家具などが売られている。その脇には将来的に有効活用されるであろう ショッピングモール様の立派な建物が併設されている。 常設市場前の大通りは橋を越えて閑散としたバスターミナルへと続いている。

  そんな都市計画とは裏腹に、昔ながらの市場は庶民の食のみに満たされている。 女性たちが鶏を中華包丁で叩き割り、魚のウロコをはがし、豆や貝や野菜類をかごに盛り、 それらを並べて客を待つ。 野菜だけでもトマト・ナス・ジャガイモ・里芋・きゅうり・大根・ ほうれん草・白菜・タケノコ…………。 足元は水浸し、出口には何台ものバイクタクシーが待機する。

『ローストしたアヒルのフォー』
道ばたの屋台 10000ドン


たっぷりとウマい澄んだスープ。 パクチーがわんさと乗りいい香りを放っている。 生のネギが1本トッピングされている。

アヒル肉は皮付きのまましっかりとローストされ、表面は黄色みを帯びている。 骨離れは悪いが味はとてもよい。 テーブルの丸く小さく緑色の柑橘系の果物(ライム?)を絞り入れ、 生の赤唐辛子の輪切りを数粒入れると、 少しの酸味と苦味が味を引き締め、スープの表面は局地的に鋭く辛くなった。

米麺フォーの表面は、やや粒っぽさのような粗さのある触感をしている。 中国の南寧や東南アジアのほかの国で食べたものとは明らかに違う。

『屋台ごはん』
モンカイ市場の屋台 10000ドン

渡されたご飯に好きなおかずを好きなだけ乗せ、最後にお金を払う。旅行者なので何を乗せても10000ドンを請求される。
豚バラ煮込み
ベーコンのように長ーく、厚みもある豚バラの煮込み。 とろっと柔らかいが油は抜けてなくコッテリしている。
何かの幼虫炒め
表面の皮は小さなエビの殻くらいの柔らかさ。 中は固形部分はほとんど無く、触感だけなら、おからの煮付けのようにタンパク質の粒が集まった感じ。 虫類に共通の独特の香りはやはりあった。嫌悪感を催す類のものでは無いが、人によっては気になるだろう。 味はエビミソに似ていてうまみがある。
香腸(ソーセージ)
変わった触感。発酵した肉の粒々がぎゅっと密集している感じで、 プリリと油っぽさを残して潰れながらほぐれていくよう。 全体に一体感が無く、見た目からの期待とは全く違う。 保存性を良くするためかかなり甘く塩気も強い。

『チェー(テーって聞こえた)』
常設市場裏のおばあちゃん屋台 2000ドン


ベトナム版のぜんざい。 袋に氷を詰めて、甘く煮た黒豆と、ココナッツを芯にした大粒のタピオカを入れる。 ココナッツがガリッとした触感でおもしろい。豆は小豆くらいの大きさで色が濃い。


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